2015年 05月 20日
歯周病専門医・二階堂雅彦先生講演 |
(医院の詳細は、恵比寿西口1分 おおはし歯科のHP をご覧ください。)
二階堂雅彦先生の学術講演会に参加しました。
二階堂雅彦先生の学術講演会に参加しました。
私の歯周病治療の師匠です。
4月から日本臨床歯周病学会の理事長になられ、その所信表明もかねた講演でした。
先生の永年のテーマである科学的根拠に則った最新の歯周病治療のガイドラインをお話されました。
日本臨床歯周病学会という学会は、学術団体の歯科医学会の中ではユニークな存在です。
なぜなら学会の多くは大学の医局が中心ですが、
日本臨床歯周病学会は開業医が中心となって活躍する特色を持つからです。
その会員を対象に、二階堂先生が長年構築されてきた最新の歯周病治療へのエッセンスを、
今回惜しみなくお話されたことの意味は、とても大きいものがあります。
それは、日本人の歯周病治療の大多数は開業医が担っていますが、
質の高い歯周病治療を提供できる開業医が日本中で一定水準以上の成果をあげることができれば、
歯周病大国である今の日本の歯科の現状改善に大きく貢献できるからです。
二階堂先生は、米国タフツ大学大学院で歯周病治療を研修され、
歯周病先進国の米国歯周病専門医を取得された、
日本における歯周病臨床の第一人者で、日本の歯周病臨床の向上に尽くしていらっしゃいます。
歯周病先進国の米国歯周病専門医を取得された、
日本における歯周病臨床の第一人者で、日本の歯周病臨床の向上に尽くしていらっしゃいます。
最新で科学的な歯周病治療を、いつも親身にご指導していただき大変感謝しております。
一般の方にも知っていただきたい今回のお話のポイントは、
1、日本の成人の大多数が、歯周病に罹患している。
・・・自覚症状が少なく、徐々に重症化するのでなかなか気づきにくい。
2、一般には、歯科治療は命と関係ない医療と考えられているが、大間違いである。
むしろ、歯周病は、心臓病、糖尿病などの全身の病気と密接な関係があることが証明され、
健康寿命に重大な影響を与える場合も多い。
(マスコミや報道機関には、こういう有益な情報をもっと流布していただきたいです。)
3、歯周病になった場合でも、
(歯周病を専門的に学んだ歯科医師・歯科衛生士チームを受診すれば)
1)全体の9割の人
戦略的(strategies)治療計画に則って治療すれば長期に良い状態を維持できる。
※戦略的治療とは・・・
①リスクファクターの除去
②抗菌療法
③確定的治療(歯周外科)
④SPT(治療後の定期的な診査とメンテナンス)
2)歯周病のうち1割の人(歯周病発症に関するHyper Responder)
従来型の治療・・・専門家でも進行を止めるのが精一杯
最新の研究の応用・・・かなり近い将来、応用可能になるだろう(臨床研究最終段階)
(発症機序の似た最新のリウマチや骨粗しょう症治療法を応用するため実用化しやすい)
私の臨床の専門は、かみ合わせを悪くされた患者様の治療ですが、
歯周病はかみ合わせを悪くする大きな誘引となります。
また良いかみ合わせ獲得後の良いお口の環境維持にも、歯周病のコントロールは大変重要な課題となります。
by ebisu-odc
| 2015-05-20 20:04
| 日記(研修)
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