(かみ合わせで困ったらおおはし歯科のHP をご覧ください。)急に冷たいものがしみたり、食べ物が挟まるようになったりしませんか?
これは虫歯ができて、少しずつ大きくなってきた時のサインです。
この虫歯のサインを我慢して放置してしまうと、虫歯が歯の中央部(歯髄:歯の神経と呼ばれています)に向かって次第に増大します。
虫歯がさらに大きくなって、ついに歯髄に達すると、
何もしなくてもズキズキするなどのとても激しい痛みを感じるようになります。
研究によれば、
歯のなかにあるこの歯髄の組織が健康のまま残っているかどうかで、
『その歯の今後の寿命が大きく左右される』
ことが、分かっています。
こうして、治療の時期を逃して歯髄の部屋まで虫歯を大きくしてしまうと、
急速に歯の寿命が縮まってしまうのです。
結局、治療の回数も費用も急激に増加します。
それは歯髄のお部屋に、虫歯菌などのバクテリアが侵入してしまうと、
小さな歯の中にある歯髄のお部屋は、非常に複雑な形態をしているために
しっかりと無菌化することは、想像以上に困難となるからです。
この虫歯を除痛・無菌化したり、歯髄の部屋からバクテリアを除去する専門分野が、
歯内療法学という学問です。
今回は、ニューヨーク大学(NYU)で、
歯内療法学講座准教授をされている岡崎勝至博士の講演を、
母校の医科歯科大学で聴講することができました。
先生が、アメリカでも歯内療法のエキスパートのお一人であることは日本歯科界の誇りです。
もともと勤勉で器用な日本人歯科医師が、
歯科の分野においても先進国であることは海外では常識です。
その代表のお一人が、岡崎博士というわけです。
たまに、日本の歯科は、
世界と比べて治療レベルや研究レベルが低いという誤解がありますが、
そんなことはないと思います。
私のクリニックにも、欧米に居住されている数多くの方が、
歯科治療のために、日本に戻ってきて治療やメンテナンスにいらっしゃいます。
また、最近はアジアの国々からもお調べ頂いて、わざわざいらっしゃいます。
海外留学経験者や、商社にお勤めの方など、
海外在住の長い身近な方に、そのあたりの事情をお聞きになってもお分かりでしょう。
私は、悪くしたかみ合わせを治し、よく噛めるようにすることが専門ですが、
その基礎工事とも言える歯内療法が成功しないと
長期によく噛める環境を保つことができなくなるため、
日頃から関係の深い大切な分野の診療科です。